マノロブラニクのパンプスで使用されている各素材について、
その特徴とお手入れ方法をご紹介します♪
・カーフレザー(牛革)
カーフレザーは
革のキメが細かくて 柔らかくて 繊細
なのが特徴です。
主に生後6ヶ月以内の乳牛種オスの皮を使用しており、
7つのタイプに分けられる牛革の中でも、カーフは
最高級品
にランク付けされています。
牛革は、皮革の中で最も人気が高く、
さまざまな製品に多く使用されています。
世界中で飼育されている牛の頭数が
約14億頭と非常に多く、
牛一頭から取れる革の量も他の動物に比べて多いのがその理由です。
品質も高く、丈夫なのも、
広く扱われている特徴ですね(^^)
カーフレザーは
革が薄くて 柔らかい
ので、扱うときには細かい傷がつかないように、
丁寧に取り扱うことが大事です。
お手入れは、
汚れやホコリは乾いたクロスで拭き取り、乾拭きすればOK(^^)
湿気が少なく 風通しの良い日陰
で保管しましょう。
・キッドスキン(山羊革)
キッドスキンは
革が柔らかくて 薄くて 丈夫
なのが特徴です。
革の表面に独特の凹凸があり、
この手触りのことを
シボ模様
と呼んでいます。
キッドスキンは子ヤギから作られた革で、
もともと生産量が少なく、高級皮革として使用されています。
ヤギ革は年齢によって呼び名が変わり、
大人のヤギはゴートスキン
子ヤギはキッドスキン
と呼ばれています。
キッドスキンはゴートスキンと比べて
柔らかく キメが細かく 手触りもスムースです。
牛革と比べても、
薄くて丈夫で、使えば使うほど肌に馴染み、型崩れもしません。
キッドスキンは
水や日光に弱いのが特徴です。
水に濡れた時はすぐに拭き取り、
風通しの良い場所で陰干しにしましょう。
汚れがついた時には
クロスで乾拭きし、
月に一回くらいは
栄養クリームを塗り込んで、
履いた後に
ブラッシングしておくと長持ちします。
手入れがよければ、
10年は愛用していただける素材です(^^)
・シルクサテン
シルクサテンは
上品な光沢感 滑らかな肌触り 華やかな雰囲気
が特徴です。
サテンとは、
生地の織り方の種類を指し、日本では
繻子織(しゅすおり)
と呼ばれています。
画像のとおり、
たてよこ一本づつ交差させた平織りに比べ、
繻子織は
糸の交差が少ないために
凹凸が少なく
たていとが多く表に出て、
美しい光沢が出やすくなっています(^^)
もともと光沢があるシルク素材は
さらに艶やかになるんですね♪
サテンは
上品な光沢感があって
肌触りも最高のクオリティの高い生地です。
一方で、
非常にデリケートで 摩擦に弱く ちょっとした引っかきにも弱い
という特徴があります。
傷つきやすく、保温性、吸水性もありません。
シルクサテンは洗うと、
素材の質感が落ちる可能性があるため、
洗わない方がベターです(^^;)
シミができると落とすのが難しいので、
汚れがついたら、
ブラッシングと
消しゴムを使って、
早めに汚れを落としておきましょう。
新品のサテン靴をおろす時には、
防水スプレーをかけて、
汚れがつかないように事前ケアしておくとGOODです(^^)
・スエード
スエードは
ソフトな履き心地 丈夫さ ビロードのような手触り
が特徴です。
スエードとは、
牛や鹿などの革の裏面をサンドペーパーで毛羽立たせ、
起毛するように加工したなめし革です。
毛足が短くて、
手触りが滑らかなものほど
高級品とされています。
そもそも、このスエードという言葉
何語だかご存知ですか?
これはフランス語なのですが、
そもそもは国名のスウェーデンから由来した言葉なんです!
皮革の裏を毛羽立たせた方法で作られた革手袋が
スウェーデンからフランスへ輸入され
「ガーント・ドゥ・スウェード」(スウェード製の手袋)として
フランスで大人気に。
この技巧・加工法が考案されたスウェーデンにちなんで、
スエード
と呼ばれるようになったんですね(^^)
スエードの靴は
履き心地がソフトで、しっかりした革製ですので、
履き込むほど肌になじみ、味わいが出てきて、
愛着のある一足になります。
ただ、
短い毛足に汚れやホコリがつきやすく、
水や雨にも弱いので
履いた後のブラッシングなど
マメなお手入れが必要になります。
ちょっとした汚れには、
スエード専用のクリーナーを使用して、
ブラッシングで汚れをかき出す。
泥やカビなどのひどい汚れは
専用の消しゴムでこすり取りましょう。
そして、とにかく
スエードは水に弱い
ので、
雨の日はなるべく履かないほうがベターです(^^;)
どうしても履きたい時は
防水スプレーを吹きかけて
履いた後も水気や汚れを落としておきましょう。
・パテントレザー(エナメル革)
パテントレザーは
キレイな光沢 エレガントなイメージ 水と汚れに強い
のが特徴です。
パテントは
牛革の表面にエナメル系の素材をコーティングして
光沢や耐久性をもたせた革です。
雨や水、汚れに強く
華やかな光沢感が長持ちするので
エレガントなイメージが大切な高級ブランドで
よく利用される素材ですね♪
そもそもは1810年代、アメリカの発明家が
水や汚れに強くて丈夫な革を作ろう、と
なめした革の上に亜麻仁油ベースのラッカー材を重ねたのがきっかけでした(^^)
ただ当初の目的とは異なり
「靴墨を塗らなくても光沢が長持ち」し
「女性のドレスを汚さずにすむ」と
舞踏会へ参加する男性のフォーマル靴に広く使われるようになり、
急速に普及したそうです。
この時、特許(Patent)を取得したことから
パテントレザー
と呼ばれるようになったとか(^^)
汚れや水に強く
特別な手入れなしでも、
新品のような美しいツヤが長持ちする
「メンテナンスフリー」なところがパテントレザーの魅力ですね♪
ただ、実は
湿気に弱く
色落ちや乾燥によるひび割れも起きやすい素材です。
履いた後は
乾拭きして汚れを落とし
適度に乾かすようにすれば
長くキレイな状態をキープできます(^^)
素材を知り
その素材にあったお手入れをしていくと
さらに靴への愛着が湧いてきます(^^)
ぜひパンプス選びの参考になさってくださいね♪